青空とレモネード?/朧月夜
僕と同じ状況だろうか)
と、僕は僕が発熱して倒れそうになっていた時のことを思い出していた。しかし、君は歩いて街まで出かけていった。僕のように高熱を出して倒れていたわけではないだろう。ただ、何かが君を食物から遠ざけていたのだ……。
(自分自身を追い込むため? まさか)
画家の意地、というのだろうか。君は気力だけで仕事をしていたのではなかったろうか、と僕は考える。そう思えば、僕にも思い当たる節はあった。僕は仕事中は基本的に食事はとらない。そのほうが仕事の効率が良くなるためだ。しかし、パンがカビてしまうほど、というのはいくらなんでもやりすぎだ。
そんなことから、僕は君が病ん
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