青空とレモネード?/朧月夜
 
見かけた、黒いワンピース姿の君の写真だ。そして、その記事の中で君はインタビュアーからのインタビューに答えていた。

「芸術論」とは言わないまでも、君が何を言おうとしているのか、僕には半分も理解出来なかった。きっと、絵の愛好家であれば何かしら思うところもあるのだろう。

 その冊子を、僕は鞄の中にしまった。きちんと家に持っていくつもりだった。

 急転直下の出来事があったのは、その直後だ。君のルームメイト、いや、元ルームメイトから再び電話がかかってきた。

「あの子が事故にあったの!」

 涙声で君の元ルームメイトは言った。

「なんですって?」

 驚いて僕も答える。君
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