青空とレモネード?/朧月夜
、同性にたいする憧れ、と言ってしまえばそれまでだろう。しかし、君は確実に女性の同居人を求めていた。それが僕との同居を望むという……何にしても不可解だった。
*曇り空5
「僕にも、ちゃんと自分の家があるんですよ? たとえ一緒に住むとしたって、その解約期間や引っ越しの準備というのもある。あまりにも勝手すぎませんか?」
クライアントと話をする時の口調で、僕は君のルームメイトに抗議をしていた。こういう時、僕は自分が冷たい人種だと思い、芸術家というのがそれとは真逆の温かな感受性を持っていることを強く感じる。ビジネスライクな雰囲気は、君のルームメイトにもあった。もしくは
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