青空とレモネード?/朧月夜
 
しかし、それは一般人であっても同じだ。誰にでも、超えられない一線、超えたくない一線というものがある。しがない生活を送っている僕にも、そういう種類の感情はあった。例えば、君との関係は恋愛関係ではない、これは今でも信じている。僕は初対面の君に対して、恋をしたのではなかった。

 根が生真面目すぎるせいかもしれない。僕は「こう」と決めたことは譲らない性格だった。例えば、任された仕事は疎かにしない。なので、先日のように徹夜仕事をやらされてしまうこともある。誰かが欠勤した。その穴埋めを頼む。そんなことを言われることはしょっちゅうだった。

 そのころの僕には、決めていることが一つあった。それは毎日レ
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