水の行方/ホロウ・シカエルボク
 
はそこまで歩いていくことにした。

四十分ほど歩いただろうか、ようやくたどり着いたその場所は、あまりにも寂しく、荒れていて、汚れていた。悪趣味な連中がそこを訪れたりしたのかもしれない。スナック菓子の袋やペットボトル、ビールの空缶などが散らばっていた。にもかかわらず、不法投棄といった類のものはまるで見当たらなかった。車が入って来れない上にかなり歩かなければいけないことが原因なのだろう。私は空を見上げた、山の麓にまっすぐ掘り抜かれたその場所の頭上は、木々の枝に遮られながらも見事に同じ形に切り取られていた。何のために作られた水路なのだろう、私には見当もつかなかった。近くに田んぼや畑のようなものは見当
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