シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
立ち上がる涼歌。
涼歌「あの、すみません」
伊藤「ん、どうした」
涼歌「さっきから頭すごく痛いので、今日は早く
帰らせてもらっていいですか」
伊藤「おお、そうか。なら仕方ない。今日は帰っ
て休め。写実熱が出たかな、はは」
○同・廊下
歩いていく涼歌。
涼歌M<成長するっていうことは嘘を平気でつ
けるようになるってことなのかもしれない>
○同・一年六組(数日後、放課後)
帰ろうとしている涼歌を教卓にいる担
任教師の佐倉真理(29)が手招きして。
真理「おーい、葛城さん。ちょっと」
涼歌「はい?」
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