破断面/
あらい
いま、煙管をただ咳き込ませてはいた
ヤツラ
見渡したところで硝子の砂が
いちだん高いところにのぼり
輝きもせずに綻び
照るばかりの手を伸ばし、
緩やかな庭が小さな器にある
なにかと啄く
散漫な小鳥たちが
それぞれの言葉で礼を述べては
層にも行く手を阻んでいたが
ネモフィラめいた誇りがそよそよと
青く蒼く碧く、また丸く
瑞瑞しい枝葉のない うねっただけの
裸のからだとうでが
[
次のページ
]
戻る
編
削
Point
(1)