破断面/あらい
 
 いま、煙管をただ咳き込ませてはいた

            ヤツラ

      見渡したところで硝子の砂が
      いちだん高いところにのぼり
      輝きもせずに綻び
      照るばかりの手を伸ばし、
      緩やかな庭が小さな器にある
      なにかと啄く
      散漫な小鳥たちが
      それぞれの言葉で礼を述べては
      層にも行く手を阻んでいたが
      ネモフィラめいた誇りがそよそよと
      青く蒼く碧く、また丸く
      瑞瑞しい枝葉のない うねっただけの
      裸のからだとうでが
    
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