常磐未来/あらい
 
く ひどいあしらいを描いても。納得もする/わら半紙よ/案山子のような仕事ならば。おかしな事だろうが 『岩渕朱里』はそこにいた。


 日がな死を恐れない無人の広野を行く
 やるべきことを何もせず
 手放しでは喜べない形が ただ考えずに


 この森林に水と魚が浮いている。
 たくさんの煌きを生み出しながら華麗にもこの手から逃げ出していた、
 父はしばらくして。燃え殻を撫で付けながら、
 つちくれに、溜まり込んでいたものを拾い集めては踏み潰す、また燻ぶったぶんだけいっぱいに湛えた。この腐るほどの穢れが依然として船酔いのようにいつまでも。病的な大地と揺らめかせ歪ませて魅せている
[次のページ]
戻る   Point(1)