「解放」の淋しい心地良さ/岡部淳太郎
 
。若年期から中年期へと至る人の心の揺れを丁寧に追ったこのアルバムの歌詞世界は示唆的であるが、アルバムタイトルにある「jubilee」という言葉が僕の中で引っかかっていた。辞書を引くと様々な意味が出て来るが、そのうちに「カトリックで言う大赦の年」というものがある。つまりは特別に罪を赦されるということだ。この言葉がきっかけとなって、「赦し=解放される」というふうな思いつきからこの詩は生まれた。言ってしまえば。「淋しい解放」という表題は「The Lonesome Jubilee」というアルバムタイトルを自分なりに日本語に置き換えたものでもあったのだ。このような思いつきから枯葉が枝から離れてゆくことを赦し
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