【批評ギルド】『東京少年(皆のウタ)』リョウ/Monk
思った。きれいな街は好きだ。大半の人は
きれいな街が好きだ。それがすぐに見破られる上っ面のきれいさでも、そうい
う嘘に気づいても気分が悪くならなければそれで良いんだろう。
よく考えてみればそんなにシリアスだったことはない。女の子にふられたり、
傷つく出来事があったり、世の中にはいろんな人間がいて面倒だと思ったこと
はあるけれど、悩むことがあまりなかった。いろんな人間がいて面倒だという
ことは世の中は面倒なものなんだと結論を出して普通に暮らしていた。取り返
しの付かない間違いをおかさなければ、それが間違いでもいつか修正されたり
修正できるようになるだろうと思っていた。現に今ではい
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