終戦記念日/ホロウ・シカエルボク
 
を飲み、深呼吸を何度かした。水をもう一杯汲み、キッチンの椅子に腰を下ろして、緊張した肩を少し揉んだ。なぜこんな夢を見る?実体験ではない。わたしは戦争など知らない。先祖の記憶?あるいはどこかで、兵士の霊でも拾ってきたとでもいうのか?原因を探ろうとすれば、オカルティックな話ばかりが浮かんでくる。わたしはオカルトに興味は無かった。あれは、なにも終わらせまいとする連中が好んで取り扱うトピックだ。水を飲み干してシャワーを浴びた。寝直す気にはなれなかった。万が一、あの続きを見せられるようなことになったらイラつきはさらに増すだろう。

始発の電車で職場に赴き、終電の直前まで仕事をして帰りつく。コンビニエンス
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