詩の日めくり 二〇二二年八月一日─三十一日/田中宏輔
ーの絵はすばらしいですが、ふたつの作が白島さんのおこころに触れることを祈っております。
9作目は、デイヴィッド・I・マッスンの「旅人の憩い」この作品はいろいろなアンソロジーで読んでいた。ジュディス・メリル編の『年間SF傑作選6』、大森 望編の『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』、伊藤典夫編の『ボロゴーヴはミムジイ』。作品はよく考えてある時間もののSFだ。戦争中なのだが、戦線では時間がたつのが速い。戦線から離れると遅い。主人公は戦線から離れて、中心地でゆっくりとした時間に結婚し、子どもを設ける。会社でも重職に就く。ところがまた戦線に復帰するように命令される。復帰した戦線では、いったい敵は
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