詩の日めくり 二〇二二年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
 7作目は、ハーラン・エリスンの「「悔い改めよ、ハーレクィン!」とチクタクマンはいった」であるが、これは既読だった。短篇集『世界の中心で愛を叫んだけもの』 でも読んでいたし、河出文庫の『20世紀SF』の第3巻・1960年代でも読んでいた。しかし内容は忘れてしまっている。読み直そう。

 ハーレクィンことエヴァレット・C・マームはいつも遅れてくる男だった。世間の人間たちの時間さえ遅らせていた。時間厳守のチクタクマンはハーレクィンを捕まえる。ハーレクィンの彼女が密告したからである。彼女も秩序を愛していたのだった。ハーレクィンは公共放送でもう遅刻しないと言う。終わり。

 8作目は、ジョセフ・グ
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