風の中の網膜の疼きを/ホロウ・シカエルボク
の中で身体をふやかすことなんか出来やしないんだよ、余計なものは捨てちまって構わない、燃え尽きるまで眺めて、あとはなにもなかったみたいに生きればいい、誰かが囁いてくる真実になんて何の意味もない、真実は人間の数だけある、そしてそれは、決して融合することなど出来ない、わかるかい、そいつは偽者さ、もっとも単純な思想を共有して、何かを得た気分になってるだけってことさ、どこにも、どんな場所にも、真実は記載されていない、それはどんなに共感出来るものでも、お前自身の真実には成り得ない、果てしの無い混沌と混迷の果てに、ようやく朧げに見えてくるものを信じろ、もしかしたらそいつに近付けば近付くほど、その他のあらゆる物事
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