風の中の網膜の疼きを/ホロウ・シカエルボク
たしてくれるものばかりを求めてしまう、それが少しでも滞ってしまうと、肉体が末端から少しずつ腐り落ちていくような感覚にとらわれる、無条件で世間を鵜呑みにすることなんか出来ない、俺は小さな世界に差し込まれる楔なんかじゃない―パーソナリティーの具現化、人生にもしも追うべき意味があるとしたら、それ以外にどんなものがある?常識人ごっこなんてもってのほかだ、つまんで捨てる塵みたいな取るに足らない共通概念のパンデミックさ、確固たる確信は、至極単純なものだけを追いかけているから得られるんだ、そしてそれを維持する以外、なんにも考えなくなっちまう…無意味だとは言わないよ、だけど、俺はどうしても、そんな愚かしい結論の中
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)