風の中の網膜の疼きを/ホロウ・シカエルボク
れど、特別知りたいとも思わない、定義づけになどたいした意味はない、大事なのはきちんとその中を生きるかどうかだけさ、満足に眠れるのは、満足しているやつらだけさ、だから俺は生まれてこのかたいつだって、満足に眠ったことなんかない…寸断される眠りの中でも、長過ぎるほどの眠りの中でも、ウンザリするくらい何かを考えている、表層の、下らないアドバンテージの取り合いなんて、団栗の背比べみたいなもんじゃないか、そんなことに時間を費やすつもりなんかないね、悪いんだけど、お前の自己満足は別のところで消費してくれないか、俺はもう少し有意義に人生を生きていたいんだ…欲望は更新される、俺は貪欲だ、本当に貪欲だから、魂を満たし
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