ランド・オブ・ザ・デッド(黄泉の国)/ホロウ・シカエルボク
るで無かった、これはもしかしたら毛細血管のようなものかもしれない、と俺は思った、ああ、なるほど、とふと思い当たる、これは、あの白い影たちが落としていった命なのだろう、感触の無い線を踏みながらただ前方へと歩いた、どこに歩けばいいのかなんて見当もつかなかった、そういう概念がこの世界に在るのかどうかもよくわからなかった、迷った時にはとにかく行動してみることだ、俺はずっとそんな感じでこれまでを生きてきた、ここでもそうした方が良さそうだった、しばらく歩くと、姿の見えないなにかに行く手を阻まれた、俺にはカンのようなものがあった、すぐに、これはドアのようなものかもしれないと思い、ノブを探してみた、旧式の、湯のみ
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