西脇詩の音楽性/藤原 実
わなくてもいいし、飛躍も自由自在、現在と過去、内部と外部が相互浸透できるという、しかもオートマチズムのようにかんぜんに野放しでない。しかしノンセンス・バースのように完全に意識のコントロールのもとにおかれた無機的なものでなく、無意識にかなりの信頼をおきながら、一方かなり読者をたのしませることもできるという、ひじょうにオーガニックなものである。」
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ここに出てくる福原麟太郎は「西脇順三郎の英文学」(『西脇順三郎全集別巻』筑摩書房)で、
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「彼の文章の書き方が自由自在であることは最初に記したとおりだが、彼の文章は、大たいパラグラフが短かく、かつパラグラフとパラグラフとの間に論理的連関が
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