【批評ギルド】『明々後日が、誕生日の男』松崎貴子/Monk
わから
ないわけです。
なんだかこの作品はノンフィクションくさいです。始発電車に乗って、ぼ
けーっと吊り広告眺めてるような感じです。この吊り広告、いつ誰が付け替え
てるのかなぁ、夜中に脚立ひきずったおっさんがやってんのかなぁ、と思うわ
けです。けっこう良い天気の日だと「ああ俺はこの瞬間、ダメな部類の人間か
もなぁ」と思ったりもするわけです。
作品のイメージはそんなよれよれの背広ではなく、サイケデリックな、原色で
塗る!って感じですがそのサイケな風景は脳内のもので、それを端から眺める
第三者の目からはごく平凡でちょいダメくらいの風景に映ってることでしょう。
こういう脳内イメー
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