手紙5/武下愛
 
いです。わたしがもしも、もっとしっかりできていれば。もっとはやくにびょういんにつれていけていれば。あなたのふたんがへっていたかもしれないということが、いつもあたまのなかをしめるんです。あなたがするこということはほかのひとにとってはいじょうであっても、わたしにとってはかけがえのないあなたで、あなたのいちぶがわたしをけいせいしたことは、ほんとうにいきていて、あなたがいいひとであることを、わたしがつたえられていられたらいいなっておもっていきています。あなたはわたしがおさなくて、しぬということをわからないときに、しのうといいましたね。そのときわたしはわけがわからず、わらったことをおもいだしています。そのと
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