手紙5/武下愛
のときのあなたはほんとうに、かなしいかおをして、ごめんなさいをくりかえしいっていましたね。あなたをおいつめたしゃかいを。あなたじゃないあなたを。にくしんでしまうきもちがありますが。あなたがもしも。のうがとけていなければ、わたしにこのせかいをあいしてほしいとおもっているとおもってしまうのです。あなたのぶんまでせかいをだいじにしていきていこうとしていること、おもにではないことをしってほしいです。だれよりもやさしくてだれよりもつよく。ぶきようながらあたえてくれたあいじょうは、かたりつがれています。なのにあなたはわたしとおなじで、いまだにじぶんのもてるものをわけあたえますね。わたしはそんなあなたにあまえた
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