読書における娯楽性と読破という苦痛について/山人
 
を目標に臨んだ。
 前出の村上春樹は純文学だろうと思うが、それはそこそこ読めたのだが、秋ごろに泣く泣く読破した三島由紀夫の「男色」はきつかった。何回か投げ出そうと思ったのだが、ついに読破した。内容は、そこそこ記憶に残ってはいるから、印象的だったのかもしれない。今まで純文学に触れたことがなかったので免疫ができていなかったというのもあるだろう、おそらく。第一、男色という世界観からして別世界のものであるのだから、そこの踏みだしの部分での差異というのがあったのだ。
 いよいよ冬となり、無人駅勤務が始まって直ぐ新田次郎に取り掛かった。新田次郎はウイキペディアの純文学ジャンルには入ってはいなかったが、時代
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