ボロボロの壁/ホロウ・シカエルボク
 
ら始まっていつのまにかそういう仲になっていた。それも、熱烈な愛とかそういうのではなく、いつのまにか、気が付いたら裸になって舐め合っていた、そんな感じだった。そもそもいつでもつるんでいられる同級生なんて限られていたし、その中でも俺たちはとりわけ人間嫌いな偏屈だった。ババ抜きで最後に残った二枚みたいな関係だったのだ。そんな関係は何年も続いた、四年とか―あるいは六年くらいは続いていたのかもしれない。いまとなってはそれが正しく何年だったのかなんて、俺にも、そしてあいつにも分ることはない。緩慢な自殺のような毎日だった。そして俺たちは、それがそういうものだと知りながらもそれを苦だとも思いもしなかった。どうせ他
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