雪国/山人
、三十坪程度の面積を飛ばす。雪が多くなれば、どんどん面積が広がり時間を要することになる。
雪のない地域の人にとって、雪はただの雪である。私たちにとって雪は多彩だ。外気温度が低ければ乾いた雪となり、息で吹き飛ぶほどだ。外気温度がマイナス一度くらいになると、雪は美しい結晶をつくる。完膚なきまでの六角形の自然の奇跡だ。衣服に着いた雪の結晶は肉眼でも見れる。さらに外気温度が一度近くなると、雪はさらに水分を含み牡丹雪となる。重い雪となり、人力除雪や機械除雪でさえも苦労する。
雪には鮮度がある。日照により、粉雪は湿気を帯び、さらに雪の粒子が荒くなり、しまいにはザラメ状の雪となる。しかし、厳冬期に渇いた
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