短歌にも成れない愚かな詩の残骸/TAT
 
みんな
灰皿が付いていて
誰も彼も
映画を観ながら煙草を吸っていた





バスも電車も
職員室も病院にも市役所にも
吸い殻が山盛りで溢れてた




その後
電車の中では
なぜか吸えなくなって

文句タラタラだった





当然
鉄道のホームには灰皿があって
煙草を吸いながら
電車を待って
電車が来たら
煙草を灰皿に押し付けて
電車に乗り込んでいた





更に後年
灰皿は
ホームの果てのはてまで
追いやられて
タバコ飲みは皆
だらだら
だらだら
不満を垂れた









[次のページ]
戻る   Point(3)