一年の計/田中恭平
る、と書けば語弊があるか、ともかく労働第一、芸術第二、と私は決めた。私にとって文学とは慰み、に過ぎないから。と書いて、どれほど救われてきたか。
〇本は要らない
持っている本が多すぎる、と考えた。ここで未読なものを含めてじぶんの持つ本を十冊程度に絞ろう、と年末から計画、断捨離を行った。
やはり古典の強さがわかった。例えば、ジャズ漫画、「ブルージャイアント・エクスプローラー」が四冊あるが、これはジャック・ケルアックの「オン・ザ・ロード」一冊で済む、という風に。十冊の本があれば、それぞれを十回読めば、百冊分読んだことになる。そして十回読んで済まない本というのはほんとうの本で、飽きる本は
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