詩の日めくり 二〇一八年十一月一日─三十一日/田中宏輔
そこでふたたび目が覚めてしまったのだった。
二〇一八年十一月二十二日 「詩論」
言葉の断片を眺めていると、つぎつぎとイメージが想起され、そのイメージが、さらなる複合的なイメージを想起させていくのである。それは、さながら、言葉自ら、思考を形成し、順序を整えて並びはじめたかのように。
二〇一八年十一月二十三日 「詩論」
一つ一つの言葉は、だれもがふだん使う言葉なのだが、それらが詩人によって選び出され、並べられ、刈り込まれ、またふたたび手直しされて書き付けられると、それらの言葉が詩人個人の体験を超えたものになることがある。それまで考え出されたこともないような
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