詩の日めくり 二〇一八年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
ロなのに。


二〇一八年十一月二十一日 「考察」


 それはよくあることだった。外部の刺激、この場合は音だったのだが、それが原因で目が覚めるのだが、夢のなかで、その音が出てきて覚めるのだった。ホテルのなかで、「パイナップル」と連呼しながら太った男が二階から一気に階段を駆け下りてきたのだが、現実世界でうえの階のひとが「パイナップル」と連呼するCDをかけていたのであった。このことを記憶しておこうとして、ぼくはふたたび眠り、ホテルの4階の自分が泊まっている部屋に行くイメージを頭に描いて横になって、ふたたび夢のなかに没入し、部屋においてあるパソコンをあけて、スイッチを入れたのだった。とそこ
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