概念とはグラデーション的な実在ではないのか?/朧月夜
 
ずれるのですが、「グロタンディークの宇宙」における「乱雑さ」というのは、「グロタンディークの宇宙」そのものの大きさとほぼ等しいと言えるでしょう。「グロタンディークの宇宙」における計算方法というのは、「あらゆる計算の仕方が許されている計算」だと言えるのですが、そうした計算方法を許容する世界というものも、その要素は「限りない混沌」でしかあり得ないからです。すなわち、「限りなく大きな世界」におけるユニットそれ自体が「あらゆる要素があらゆる結びつき方で結び付いている状態」であるということになります。
 こうした世界では、どのような「部分」であっても「より大きな部分」の相似形になっています。そして、その世
[次のページ]
戻る   Point(3)