概念とはグラデーション的な実在ではないのか?/朧月夜
は、どの程度「存在する」という概念に結び付いているでしょうか。そうした事を考える時、「存在」というのは果たして「何に対して存在すること」を意味しているのか、そして「存在する」ということを本質的に定義するには、どういったことから考えを進めていけば良いのか、という新しい問題が生じてくるのです。
先のマンデルブロ集合の例に戻りますが、例え不確かな概念(マンデルブロ集合に1ピクセル加えたような集合)であっても、それを利用する側が一工夫を凝らせば、それは二次的に生み出された概念として利用することが出来ます。むしろ、自然界にはマンデルブロ集合のような「完全さ」をもった集合よりは、乱数的な要素によってかきみ
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