それは猫だった 2/RAVE
 

主人を呼びに行った。
仔猫が怪我している事を伝えると
とても困惑しながらも納戸へ行き
小さな段ボールを手にして戻ってきた。

二人で現場に駆けると
仔猫はさっきまでの場所から
少し遠くまで逃げていた。
主人は今までほとんど猫と関わった事がない。
主人もそこの奥さんと同様、
猫アレルギーだったのだ。

主人はかなりあたふたしていた。
私は主人のそういった部分をあまり見たことが無い。
こういう態度は
部屋にゴキブリが出た時ぐらいしか思い出せない。
いつも比較的おっとりしている人だ。
ゴキブリ同様、どう対応してよいかわからないのだろう。

主人はまるで一日履いた靴
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