いつか声をあげるときに/ホロウ・シカエルボク
世界です、あなたは敷き詰められた内臓のような地面の上に、自分の生首があるのを見つけます、わたしも同じく、私自身の生首を見つけます、あなたはしばらくそれを見下ろしたあと、ひどく腹を立ててそれを蹴り飛ばします、それは毬のように弾み、それから地面に沈んでいきます、つくりものだ、とあなたは吐き捨てます、そしてそのまま地面に飲み込まれていきます、あっというまに、わたしは呆気にとられ、あなたの消えた地面と、わたしの生首をしばらくの間見つめます、わたしの生首はなぜか、自分が死して身体から切り離されたことにほっとしているような表情を浮かべています、わたしはそれを両手で広い、しっかりと抱きます、そしてたったひとりで
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