光を避け/ホロウ・シカエルボク
 
どっちで死ぬか」という選択に過ぎない気がする、まあ、あえて言葉にするならという話だけど、賛成、反対、どちらの側に立つものも仲間じゃない連中を見下し、罵り、蔑む、「正解」の中には決して含まれないボキャブラリーのオンパレード、せめて口もとの唾を拭きとるくらいのマナーを身に着けてから意見を言うべきだ、癇癪や敵意が根底にあるような程度なら、最初からわかってるような顔なんかするべきじゃない、人生は名前のない舞台かもしれない、けれど、自らモブキャストの中へ潜り込んでいくなんて救いようがないくらいの笑い話だ、川原のベンチに腰を下ろして、少しの間川の流れを見つめていた、満潮時にはこの川は逆に流れる、海が近いからそ
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