隕石のながい尻尾/道草次郎
べたかのようだった。どのような修辞文句がふさわしいのか、そもそもそれを形容する語彙などはいかなる万感の書を以てしても見つかりそうに無いものだった。
いずれにしろ、少なくともそこには、地学と煉獄への献身的もしくは悪魔的な試みの痕跡が薄っすらと垣間見られはした。もっともその時の俺にはまだ、そのイメージが自らの裡に惹き起こすであろう様々のめくるめく消滅や、無へのあてどない旅程などをうけいれるべき土壌は整っていなかったのだが。 }
「遡行」
その息苦しい暗室には夥しい濃藍色の空が立ち込めている。そこは目張りされた時空の隠し部屋で、幻視された窓は時々ため息をつく。それは
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