詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
たことを知ってるんだろう?
ひゃっこい
ひゃっこい
どうして、舞姫は
ぼくがひとりで
金魚と遊んでいたことを知ってるんだろう?
ひゃっこい
ひゃっこい
ピチッ
ピチッ
もしも、自分が光だってことを知っていたら、バカだね、ともたん
まつげの上を
波に
寄せては
返し
返しては
寄せて
ゴッコさせる
まつげの上に
潮の泡が
ぷかりぷかり
ぼくは
まつげの上の
波の照り返しに
微笑み返し
ポテトチップスばかりたべて
体重が戻ってるじゃん!
せっかく神経衰弱で
10キロ以上やせたのにいいいいい
まつげの上に
波に遊んでもらって
ぼんやり
ぼく
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