詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─三十一日/田中宏輔
ろん、アブサン酒なんて飲んじゃいないけど
笑
ようやく原稿ができた
もう1度見直しして脱稿しよう
そうして
ぼくは、ぼくの恋人に会いに行こう
風景が振り返る
あっちゃんブリゲ
手で払うと
ピシャリ
と
へなって
父親が
壁によろける
手を伸ばすと
ぴしゃり
と
ヒャッコイ
ヒャッコイ
3000世界の
ニワトリの鳴き声が
わたしの蜂の巣のなかで
コダマする。
時速何100キロだっけ
ホオオオオオ
って
キチキチ
キチキチ
ぼくの鳩の巣のなかで
ぼくのハートの巣のなかで
ニワトリの足だけが
ヒャッコイ
ヒャッコイ
ニードル
セレゲー
[次のページ]
戻る 編 削 Point(12)