詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 

エーナフ
ああ
ヒャッコイ
ヒャッコイ
ぼくの
声も
指も
耳も
父親たちの死骸たちも
イチジク、ミミズク、3度のおかわり
会いたいね

合わしたいね
きっと
カット

見返りに
よいと
巻け
やっぱり、声で、聞くノラ
ノーラ
きみが出て行った訳は
訳がわからん
ぼくは
いつまでたっても
自立できない
カーステレオ
年季の入ったホーキです。
毎朝
毎朝
いつまでたっても
ぼくは
高校生で
授業中に居眠りしてた
ダイダラボッチ
ひーとりぼっち
そげなこと言われても
訳、わがんねえ
杉の木立の
夕暮れに
ぼくたち
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