詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
に救いようのないこころも
救われる可能性があるということをあらわしているのかもしれない
あつかましいかな


二〇一四年十三月二十八日 「ぼくの脳髄は直線の金魚である」


眠っている間にも、無意識の領域でも、ロゴスが働く
夜になっても、太陽がなくなるわけではない
流れる水が川の形を変える
浮かび漂う雲が空の形を与える
わたし自身が、わたしの1部のなかで生まれる
それでも、まだ1度も光に照らされたことのない闇がある
ぼくたちは、空間がなければ見つめ合うことができない
ぼくたちをつくる、ぼくたちでいっぱいの闇
ぼくの知らないぼくがいる
ぼくではないものが、紛れ込んで
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