人間アレルギー(短編小説バージョン)/月夜乃海花
 
ん。まだ退院の目処はついていません。恐らく無いとは思いますが、今回のこのアレルギー症状がウイルス性のものである可能性も0では無いため、もう少し隔離させていただきます。申し訳ありません。」
入院についての治療費や聞きたいことはまだまだあったがここでメッセージのやり取りは強制終了した。そしてまた私はヘッドホンをつけて、アイマスクをつけるのだ。最初の3日は何とかこのアイマスクとヘッドホンに耐えることが出来たが本当はだんだん厳しくなっていた。
何も見えないと今の時刻もわからなくなる。音が聞こえないと方向や空間の感覚がおかしくなる感じがしたのだ。
なので、最近はさりげなくヘッドホンやアイマスクを外す時
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