人間アレルギー(短編小説バージョン)/月夜乃海花
 
す時間を自分で作るようになった。隔離室には検査の時にしか看護師は来ない。朝の検査が終わったら、実際には終わったと思われたらくらいの感覚でそっとアイマスクを外す。
そして、隔離室の窓を見つめて遠くの空を見つめる。運がいいことにこの隔離室は上階にあるために地上に居る人間を見る必要がなかった。
そして、PCでネットを繋げてSNSで友人を作ってみることにした。気づけば数週間で友人が何人か出来ていてこんなに簡単に人と接することが出来るネットに感謝した。最初は友人のような人が何十人と出来た。しかし、その友人たちにはあくまでも自分が人間アレルギーであることは言っていない。とある病で入院しているとだけ伝えて
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