人間アレルギー(短編小説バージョン)/月夜乃海花
とになった。しばらく会社を休むことにして、診断書の記入待ちをすることになった。その際に薬が問題ないかどうか、血液検査をすることになった。看護師の指が私の腕に触れた。すると注射するや否や腕が赤く爛れた。流石に看護師も驚いたのか、パニック状態になり、注射器を落としてしまった。自分の周りに看護師が集まってくる、医師がやってくる。涙が止まらなくなった。皮膚が痒くなった。全て耐えられなくなった。呼吸が、できなくなった。
気づけば病院のベッドの上だった。どうやら私は正式に「人間アレルギー」と判断されたようであった。とはいえ、今までの人間には起きなかった症状であり、今のところは精神科の隔離室に入院すること
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