ピーナッツバタートースト/ホロウ・シカエルボク
 
ィストになるとか、クラスメイトが話している夢はどこか馬鹿馬鹿しく思えて、ただなんとなく毎日を生きていけたらいいかななんて考えていた。年寄りみたい、とマリはそんなあたしをよくからかった。あんたは売女みたい、ってそのたびにあたしは返した。あたしたちは特別気が合うということはなかった、むしろ、まるで違っていて、そのことが面白かった。そして、どちらにもそれを取り繕う気がなくて、お互いに遠慮がなかった。普通の仲良しとは違っていたかもしれない。だからあたしもマリもお互いを親友だなんていうふうには言わなかった。「腐れ縁」そんな言葉が凄くしっくり来る関係だった。あたしは卒業と同時に堅物の親の家を出て、自由に暮らし
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