重力アリス 〜Gravity not equality〜 第二章/月夜乃海花
た。
「いっぱいなげとばしてごめんなさい。」
しょぼんと落ち込み、尻尾は垂れている。クオウェルがやっと少し可愛いなと感じた瞬間であった。
「ここまで移動するにはクオウェルが必要だったから。仕方ないよ。」
「ほんとう?また、飛ばしていい?」
「また今度ね。今はやめて欲しいな。」
「わかった!」
尻尾を振るクオウェル。
「ねぇ、ドアを開けて?僕、ドアをあけれないんだぁ。」
「そうなの?じゃあ、どうしてお前は外にいるんだ?」
「おじーちゃんは家に僕が入れるようにしてくれてるの。いつもは窓が少し開いてるんだぁ。今は窓もしまってるねぇ。寝ちゃったの
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