註釈祭/道草次郎
 
青春群像だ。人新世として未来の地質学者に区分されるであろう年代の曙に於いて、血みどろの闘いを人類と繰り広げた偉大なる牙の持ち主達の恋と友情。彼らの寂しげな瞳の中に映った澄明な原始の大気にたゆたう大麻タバコの煙と、隆起して間もないユーラシア大陸の咆哮、そこでの性と暴力、家族の絆。マンモスもハイスクールに通っていたかと思うとさらに物語はその深みを増すのである。


※7グリニッジ標準時とはそもそもグリニッジ子午線が(経度0)における平均太陽時のことを指す。地球は一つの有意の天体ではない。従って、神の指が瑞々しいバイオロジカルなグミを抓むその夢も、漆黒に浮かぶフワフワな絨毯の上で神のグミが嬉しそう
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