8月14日。未日記/道草次郎
 
い事態となったのである。いい加減なのをよしと出来るのは、まあ、いい加減が許される迄の話だ。イヤでも積み重なった年輪がぎしぎしと音を立てながら身に迫ってきて、仕方なしの何かをぼくに強いて来ているのを感じる。事態は切迫しており、けれども、常に切迫からしか新しいものは始まらないという殆ど諦念みたいな予感もあるにはあるのだが。


PM3:00

冷房を除湿に切り換える。間。霧ヶ峰という名の三菱製のクーラーの本体の電波受信具合は予てからずっと微妙なタイムラグを誇っており、どのボタンを押したとしても、必ず1秒間の沈黙を強いられてしまうのだ。こうしたタイムラグの原因を突き止める衝動よりも
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