愚かさ/道草次郎
 
う自分を台無しにしてしまう
クズであることを
むしろ喜んで皮肉のリボンで縛って
君にさしだす
死ねと言われた方がまだましだよね
君は苦しめられてしまうぼくによって
この闘いともいえない
醜い蠢きは
いつおわるのだろうと
じっとりと胸元に汗をかいた
すると
やがて君は電話のむこうで
ぼくはソウルメイトだという
ぼくは平板に頷いて
なるほどという
君の声が少しずつ優しくなり
タロット占いと
子供の頃のトラウマの話になったときには
すっかり
落ち着いて穏やかになって
ぼくもそれにともない
穏やかになる
ふたりは
ふわふわと一緒に闇を降りていく
パズーとシー
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