もう一度/道草次郎
君がぼくを拒絶したら
引くよ
誓おう
でもほんとうは君からでなく
ぼくのほうから
切り出して欲しいんだろう
それは分かっているよ
ぼくはもう
そろそろ
卑怯なのをやめて
男として
向き合わなければならないね
憎むまい
君や君のおかあさんの事を
ぼくは
アルバイトをやめて職業訓練をしようかと思う
君は死ねとつぶやくか
それとも
吐き気がすると言って泣くかするだろうな
でももういいんだ
ぼくはこんなにも弱くて
こんなにもたくさんな詩や散文を書いてしまった
君の嫌いなこと
この金にもならない愚にもつかないこと
そればかりを
してきたしばらくだ
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