内界の廟/あらい
 
も底も、知り得るものは此処にはいないのです。流暢で大らかな大地が風花としろく塗り替えられ、その根底に季節を巡らせ花も実も埋め尽してしまうと。すべてに宿る魂は何処かとおくへと消え去るとも云う、これは誰が、信じたく、ありましょう。
 逃れようもなく死て見得なければわかりかねる。私は、潔く暗視することなど出来ようもない。けれど畏れ多い光の滂沱の先に何が待ち構えて居るのか。ただ??と、身に蓋を越え、ときに視を重ねゆく。
 
 いつか どこからか冷たい死が褥に横たわること。明白であったと、とも燦燦に生ユきて。
 私が産んだ子らが同じ思いを抱くことは必然であっても、などと無軌道も身勝手なもの。そう思い
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