礫/あらい
 
車軸を失った奇型の南瓜では元から制御などしきれず、藻屑になりかけた水母の華は落下点を定めしまい、この身は青に溶け込んだ崖から転じるように、曝け出すのは阿呆のケツの穴か、どうか、深層に潜っていく。
 
 しかも何も開かぬのだよ、そこは。アメフラシが作用するこの生と死の番傘よ、まわれ めぐれども。ただ、拙く股を裂き汚物を穿き散らし地に根付いたすぎない この足は、そこに 堕ち えにしは 栄え血脈を奔らせるのだろう。どくどくと とくとくと、磨り熟れた木偶に、内側のはらわたのはなわに、雑葬の名をつけるものなど、ただのひとりとていない。
 出会うことの無い唇から零れた騒音に 漏れ出した このみてくれすら
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