礫/あらい
 
すら、掻き消されて仕舞いたい。色も形も姿も、ただの暗闇と交わるだけでも。ただ、優しいだけ、浅い眠りにつかせてくれる。
 
 すべては平等に愛せ世。祖の地は鎖落ちて雑葬を茂らす。
 掬われない がままのため息をただ流して、逝け。
 
 此処にうずくまる 生きた言の葉たちを 川に溺れて沈むうたかたにでも 兎角なしたい。眠りを誘うのは誰の仕業だろうか、著者は合ってないに均しく。
 誰と出会おうともいつか飽いて逝くのだ。
 底には名と骨だけが白く輝いてる。それは誰の光か、木漏れ日に齎された思い出の印影とも 思えば、確かに。
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